2009年を振り返る

まだ年末には少し早いのだが、明日以降ゆっくり日記を書いている暇もない(12月27日-1月2日まで奈良に妻が来る)だろうし、2009年を振り返ってみる。ちなみに昨年度はこんな感じ

1-3月 Yahoo! JAPAN 研究所

  • @sassanoさんに声をかけられて、Yahoo! JAPAN 研究所との共同研究。2月頭から4月頭までずっと赤坂暮らし(家賃23万)。東京生活は20年近くあるのだが、山手線内に泊まったのは初めてだったので、便利なところに住めば東京も別に悪くないのかも、と思ったのだが、きっと自分の生涯こんなところに住むことは今後ないであろう(笑) 中高時代からの友人である F 原には「小町は六本木という顔じゃない」と言われたり(苦笑) 割と自分でやること決めて研究する一方、ミーティングに参加させてもらったり、働くならこれがそのまま続くのだろうな、というイメージができて非常によかった。
  • いろいろ悩んだ末、就職活動を始める。博士の学生(現在 D2)の人は、新卒カードを使って就職する場合、遅くとも1月中旬までに就職活動を始めないと就職できないことに注意。「研究に関する仕事をする」のはなにも大学に残るばかりが選択肢ではなく、自分で自分の性格を考えてみれば、企業のほうが適切な場合(人)もたくさんいると思うので、実際企業で働いている人から話を聞いたりいろいろ動くとよいと思う。(直前から動くよりは、D1 のころから意識して学会に参加したら懇親会や飲み会に出たりして話を聞いてみるとよい)

4-6月 論文投稿、研究の仕上げ

  • Yahoo! JAPAN 研究所でやっていた研究を国際会議・論文誌に投稿したり、修士・博士のときやっていた研究を論文誌に投稿したり。幸い(結果が確定するまで12月までかかったが)どれも採録決定したので、ほっとしている。論文(特に論文誌)を書くのは根気と努力と忍耐だと思う。
  • Appleインターンシップに行くことが決まっていたので、ビザの手続きをしたり、出発したり。海外に1ヶ月以上滞在するのはこれで3回目なのだが、やはり行く前は不安もある。行ったら楽しくなってきて不安がなくなることも知っているので、これから海外に行く人は、不安を感じるのも当然だと思って、不安でも行ったらなんとかなる、という気持ちで飛び込んでみるとよい :-)

7-9月 Apple Inc. シリコンバレー生活

  • Apple でのインターンシップが始まる。12週間。内容はこちら。結局悩んだ末応募してみた(他に行きたいという人がいなかった?)のだが、結論から言うと行ってとてもよかった。Microsoft Research に行ったときも「企業の研究所だしなあ」と失礼なことを思っていたのだが、行ったら180度認識が変わった(あれに対抗できる大学なんて、世界中でも数えるほどしかないだろう)。それと同じで、「研究所ないしなあ」と思っていたのだが、行ってみたらみなさん研究は追っているし、研究所と違ってコードばりばり書いているし、なによりシリコンバレーの雰囲気(企業の中も、生活も!)がとても気に入った(笑) みなさん海外のインターンシップ、ためらわずにもっと応募しましょう。Google とか Yahoo! Inc. (Yahoo! Labs) とかも見学させてもらったり、シリコンバレーは特殊なところだとは思うが、エンジニアであれば一度は働いてみていいと思う。
  • 8月に1週間シンガポールで国際会議発表(上述の Yahoo! JAPAN 研究所での仕事)。後ろ髪引かれる思いで9月に帰国。研究的には査読待ちの期間でもあり、新しい研究を始めるわけでもなく、停滞。

10-12月 博士論文執筆

  • 卒業に向けて博士論文の執筆を始める。国際会議や論文誌で発表した内容があるから簡単だと思っていたら、意外に全然簡単ではなく、悪戦苦闘。精神力をすり減らす作業であると思う。現在進行形なのでなんとも言えないが……
  • 翌年(度)に向けた準備を始める。仕事の内容が変わる(増える)ので、悪戦苦闘。しかしここ数年が勝負だと思うのでがんばりどころでもある。いろいろと思い悩む。

といったところ。研究が1ネタしかできなかったのは心残りではあるが、これまでの仕事をまとめる時期だとも思うし、仕方ない。来年もきっと新しい環境に適応するためにしばらくアウトプットは滞る(NAIST に来てからコンスタントに仕事ができるようになったのは3年目からである)だろうが、精進したい。

2009年の抱負との関係で言うと、立てた目標の

  • 自ら考え、自ら調べ、自ら行動する研究/開発者になる
  • どのような研究/開発者になるか考える

というのは達成しつつあると思う。博士論文の見積もりが甘かったので、なんとも言えないが、自分的には今年は75点くらい。来年以降不安もないわけではないのだが、次の仕事は現時点ではベストの選択ができたと思う。mhagiwara さんの言葉を借りれば

  1. 「迷ったら、人と違う方を選ぶ」
  2. 「迷ったら、得しそう、ではなく、楽しそう、を選ぶ」
  3. 「迷ったら、より難しそう(チャレンジング)な方を選ぶ」

は全て満たしているであろう。(なに言っているか分からないかもしれないけど、来年の4月には公開できると思うので、そのときまで乞うご期待!) 夫婦生活も山あり谷ありだったが、順調(エロい意味じゃないよ)なので、それなりに満足している。ココロとカラダはつながっているというか、プライベートも充実していないといい仕事もできないんだと思った。

それでは少々早いけれどみなさんどうぞごきげんよう