noah-e さんは松本研で自分たちの1つ下の代なのだが、現在休学してベルギーのベル研で働いていて、ちょうど1ヶ月休みが取れたから日本に来ている、ということで manab-ki くんたちとご飯を食べる。
AT&T のベル研(Bell Labs)といえば Unix 使っている人で知らない人はいないと思うが、AT&T のベル研を含めた部分が Lucent になり、Lucent が2006年にフランスの Alcatel と合併して Alcatel-Lucent になったので、現在ベル研は Alcatel-Lucent 配下にあるそうだ。それで、研究所も現在はフランスとベルギーにあり、Unix Room はベルギーにある、というわけ(Unix Room の以前の室長はDennis Ritchieだそうで)
調べてみると A Unified Execution Model for Cloud Computing なんて論文書いているのね……(しかし彼のメールアカウント、サブドメインがさすが(笑))。松本研にいたときも自然言語処理のための分散コンピューティングについて研究していたが、それを続けて仕事にできてよかったなぁ。自然言語処理もようやく研究レベルで大規模データを扱うようになってきたが、ちょっと彼のやっていたことは早すぎた感があり、Plan 9 の活動で目に留まって今の職場にスカウトされたそうで、人生なにがどうつながって道が開けるか分からないものである。好きでのめり込むというのが必須条件だと思うが、研究だけじゃなくやりたいことを伸び伸びやっていれば、誰かが見ていてくれるものなんだなと思う。
そういえば一昨日本屋に行ったら
- 作者: 丸山 不二夫,首藤 一幸,中田 秀基,浦本 直彦,藤田 昭人,岡本 充洋,佐藤 直生,萩原 正義,浅海 智晴,鈴木 雄介
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- 発売日: 2009/11/05
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があったので買ってみた。元々の UNIX Magazine も持っていたのだが、Hadoop の記事が最新版になっているとのことだったし、この業界半年でけっこう入れ替わりがあったりするので……。クラウドといえば情報処理学会誌の今号のクラウドコンピューティング特集もそれなりには参考になったので、大規模データの処理に興味があって、情報処理学会の会員だったけど、送られて来ている会誌はスルーしていた、という人は、開封して読んでみるといいと思う(とはいえ UNIX Magazine の記事のほうが読みやすいので、お金払ってもいいという人は、上記のムックが売り切れる前に確保したほうがいいだろう)。
自分も3年前ベルギーに行ったことあるけど、やっぱり観光客として訪れるのと、そこに住むのとはだいぶ違うようで、いろいろと苦労するというような話を聞く。うーむ、やっぱり海外に住むにしてもどこでもいいってわけじゃないし、考えないとなぁ。海外に行くなら子どもが中学くらいまでがいいんだけど、少なくとも高校、できれば中学くらいから日本で通わせたいので、と言ったら、「アメリカの高校はひどいので絶対通わせないほうがいい」と同意してもらう(noah-e さんはアメリカ人)。やっぱりそうだよなあ……。
というのも、前 Simon (シドニー大学時代の同級生)と話したときも同じことを言われた。「大学以降はどこでもいいけど、少なくとも高校はアジアの学校に通わせないと、ひどいことになる。アジア人は真面目で勤勉だから、ちゃんと仕事をするのはよいことだという価値観を小さいうちに持たせないと大変」と(彼は実際中学までアメリカで、高校はシンガポールで、大学はオーストラリアだが、現在はシンガポールに住んでいる)言っていて、なるほど、確かに言われてみればそうかもしれない、と思ったりした。アメリカの教育制度が崩壊しているのは周知の事実であり、日本もアメリカの周回遅れで(そのだめになった)アメリカを真似しているわけだが、それでもまだ日本のほうがいいと思うし、教育以外にも日本の四季とか生活とか、いろいろ見せてあげたいものがあるし。
ベルギーでは年に1ヶ月休暇がある(取らなければならない)そうで、また来年も来るそうだが、そのうち子どもができたら noah-e さんに会わせてみたい。きっとこんな大きい人会ったことないとびっくりするだろう(笑)