アメリカでこれから先生きのこるのは大変?

shima さんのブログ米国トップスクールでの就職状況経由でMBA米国就活マニュアル。自分も少しアメリカで働き口を検討してみたのだが、非常にタイミングが悪くて全然だめっぽかったので、分からなくもない。でもここまで厳しいとは……。

孫引きになるが

「ちょっとお試しで」、「日本を軸に考えるけど、一応受けてみっか」みたいなテンションだと秒殺でゴミ箱行き。一刀両断され斬られた感覚すら残らない、みたいな

感じ?

正直、難しさのレベルは当初の想像をかなり上回った

  • 自分が会社を退職し、米国で就職活動をすると言った際に、前職の諸先輩方が、「(想いは買うが)ほぼ不可能だから辞めておけ」と仰って下さった
  • 過去に多くの日本人MBA留学生たちが挑戦しては砕け散っていたことも知っていた
  • それでも尚、当初は、心の底では自分なら何とかなると思っていた(だからこそ無謀にも日本のオプションを全て切って挑んだ)
  • が、いざ実際にやってみて、全く持って甘かったと気付かされた
    • 難しさのレベル感が思っていたよりも五段階くらい高かった
    • 難しさの背後にあるメカニズムの理解が不十分だった(実力や努力じゃどうしようも無い不可抗力ファクターも相当あると気付いた)
    • 特に不況の影響は想定外だった
    • 先輩方の言葉、散って行った日本人留学生諸先輩方の立場が非常によく分かった

道中なぜか暗い部屋で懐かしのファミコンソフト、伝説的クソゲースペランカー」の1面を延々やり続けるという悪夢にうなされ、「ムキーーーッ!!」と叫びながら汗だくで夜中に起きるという不祥事に見舞われましたが、それも納得の茨の道ですた…

なんとな〜く分かる……自分的にはこの「ゲーム」のやばさにびびって洞窟の入り口で引き返して来たような感じだが……(本当に去年の年末以降アメリカでの就職事情は厳しいので、相当の覚悟が必要だと思う。それでも行ってやろう、という人もいるので、すごいなぁと思ったり)

とはいえこれは MBA の話なので、工学(情報)に話を戻すと

インダストリーに就職する場合、ビジネスに直結しやすい専攻は有利で、学科内の周りの分野を見ていると、自然言語処理、検索、データマイニング機械学習あたりの人は受け皿となる企業が多いのもあって、就職にも強い印象があります。

とのことで、まだましだとは思う(個人的にもそういう印象)。特に機械学習とかデータマイニング、検索はどこも人が足りていないところなので、しばらくは不況下でも需要があると思う(その先は知らないが)。自然言語処理、とまで限定してしまうとなかなか厳しく、機械学習を絡めたなにか、くらいの気持ちで(大学院時代も過ごして)いれば、(まだ)ポジションはいろいろ選べるとは思う。そういうつもりでやることを決めるのはどうよ、という気もするが……。

しかしながら、大学に目を向けると

アカデミアでも不景気のあおりで全体的に新規採用が減っているようです。CMUピッツバーグ大学のように経営が安定しているところは、教授陣はベア0だけで済んでいますが、他の大学はカットの嵐で、ひどいところになるとアリゾナ州立大のように教授陣を200人解雇すると発表したとんでもない状況のところもあります。

らしく、アカデミアは少し遅れて影響が出るんだろうと思っていたが、アカデミアまでかなり産業化しているアメリカでは日本より早く世の中のあおりを受けるんだろうな、と感じる。(悪いことばかりではなく、好況になればすぐ利益を享受できる、ということでもある)

渡辺千賀さんの On Off and Beyond で海外で勉強して働こうというエントリがセンセーショナルに「日本はもう立ち直れないと思う。だから、海外で勉強してそのまま海外で働く道を真剣に考えてみて欲しい」と書いて最近話題になったが、彼女も別に「アメリカで勉強してシリコンバレーで働く道を考えてほしい」と言っているわけではなく、むしろアメリカではなくこれから伸びそうと思うところに飛び込んでいきなさい、と言っているわけであり、そこを誤読すると違うところに行ってしまいそうである。よくよく再確認したら

(後日注:アメリカに行け、と言ってる訳ではない。シリコンバレーに来い、と言ってる訳でもさらにない。タイトルで書いた通り「海外で」。伸びてる場所を海外に見つけよう、という話しです。中国でもインドでもベトナムでも、金のわらじで「伸びてて自分に合った場所」を探しましょう、と。念のため。)

と追記してあった。

そういう意味ではこの4月から百度で働き始めた萩原さんの中国上海でのソフトウェア・エンジニア生活がおもしろい。いま伸び盛りのところに飛び込むという意味ではこれ以上のことはないなー。Twitter も始めたそうなので、上海でのエンジニア生活を知りたい人は@mhagiwara さんをフォロー!