2009年の抱負

今年は全部で5年間の大学院生活を総括する年なので、抱負は以下の2つ。

  • 自ら考え、自ら調べ、自ら行動する研究/開発者になる
  • どのような研究/開発者になるか考える

自然言語処理の分野に足を踏み入れて4年目にして、ようやく研究のなんたるかがぼんやり分かってきたような気がする。最初は自然言語をデータにしたプログラムを書くことかなと思っていた(大間違い)のが、段々トップクラスの国際会議に通すことかなと思うようになり(当たらずも遠からじ、というかこれは手段であって目的ではない)、最近は数年以上のスパンでやりたいことがあった上で、一つ一つ現在地と目標地点の間の missing piece を埋めていくのが研究なのかな、と思う。

予測は当たることも外れることもあるので、研究が予想通り行かないのはおもしろくも難しくもあるところだが、そもそも「こういう{データ,理論,モデル,etc}があるのでこうやったらうまく行きそう」という(根拠に基づく)予測をしないで実験し、「こうやったらとりあえずうまく行きました」と報告しても研究としてはちょっといけてない。まあ、短期的・中期的・長期的な複数の視点を持ち、それぞれをうまくバランスして研究するのが優れた研究者なのだろう。少なくとも中期的な視野を持って研究できますよ、ということを示すのが博士論文だと思うので、今年は博士論文をしっかり書こう。

どのような研究者になるか、というのは上記で言えば長期的な話になるのだが、たぶんそれらとは直交するメタな概念であり、「自分の人生どのように生きるか?」もしくは自分の言葉で言えば「自分はなにをすると楽しいか?なにができると幸せか?」ということ。ポスドク的立場でふらふらするのも35歳までが華なので、その後20数年くらいどう生きたいのか考えて、今年 NAIST の次にどこに行くのか決めようと思っている。

今年もみなさまどうぞよろしく。