関西 OpenOffice.org 勉強会

今日はいくやさんが OOo の勉強会を開催するという告知をしていて、大阪電気通信大学で講師をしている松本研卒業生の竹内(和広)さんから NAIST から車で30分くらいと聞いていたので、近いし行ってみようかなと思って足を運ぶ。

電車だと学研北生駒駅から寝屋川市駅まで乗り換え3回で1時間20分、歩く時間を入れると2時間かかる。大学には駐車場がないらしいが、寝屋川市役所の駐車場が土日は一般開放されていると出てきたし、起きた時間的に2時間では間に合わない時間だったので、車で行くことにする。

そうすると道(国道163号)が渋滞に次ぐ渋滞……。花見の季節であるのは分かるが、ここまで渋滞するとは。四条畷(この地名読み方分からなかったのだが「しじょうなわて」と読むらしい。こんな漢字見たことない)というところまで来るとようやく流れるようになった。結局1時間強かかる。途中から知らない道だったし、疲れた……

しかし大阪電通大は私立だからか設備がすごくいい。メディアセンターも近未来的な感じでガラスに画面が写っているし……かっこよすぎる。端末室は100台近く IBM の端末があって WindowsKnoppixデュアルブート(正確には Knoppix は日本語版と中国語版と韓国語版が選択できたのでクワドラプルブート?)できる。端末全体のシャットダウンとか操作は一元管理できるようだ(どんどんデスクトップにアイコンが増えたりした)。1つの机には3台ディスプレイがあり、真ん中の1台は教壇の画面を写すことができる(これは東大の教育用計算機センターと同じ)。すごいな~。ここより充実した教育用計算機システムは見たことない……。学校の行事と被っていなければオープンソース系の集まりには貸し出しもしているようだ。NAIST でやるよりこちらのほうが京都からの人も大阪の人も参加しやすいし、確かにいい場所だ。

さて、会場ではいくやさんによる OpenOffice.org のパッチ集の話とbluedwarf さんによる Impress (PowerPoint みたいなプレゼンテーションツール)の話。

プレゼンテーションツールとしては以前 LaTeX で prosper とか beamer とか使っていた若い時代が自分にもあったのだが、大学院に入ってからレベルの高い(分かりやすい)プレゼンテーションを何回も見ると、箇条書きとかしている場合ではないなと思って PowerPoint だけは仕方ないと思って Microsoft 製品を使うようになったのであった。乾先生とか ryu-i さんとか、口頭発表のスライドやポスターを作るのが天才的にうまい人を見ていると、LaTeX で作って PowerPoint の細かい使い方を教えてもらったり、こういう図を入れたら分かりやすくなるといったコメントに対応できなかったりするのはもったいない、という判断である。

まあ、今はもうプレゼンテーションだけでなくポスター(B1サイズ)も論文に貼る図やグラフも、はたまた研究室の席替えの配置図やオープンキャンパスの案内板さえも PowerPoint で作っているのだが……。簡単に図を描くツールとしては非常によくできている。プレゼンテーションは文字(箇条書き)を書くと思わず、図をぺたぺた貼って作ると思えば、PowerPoint で作るのは理に適っている。

それで、Impress は(その前身の名前があったかどうかも分からないくらいから)何回か試したことがあるのだが、昔はそもそもプレゼンテーションの作り方を知らなかった(テンプレートがなくても背景無地で気にしなかった)し、作る始めるようになると PowerPoint に慣れてしまって「こんなこともできないのか」と敬遠していた(Keynote では PowerPoint よりきれいにできることは知っているのだが、これも何回か試してみたところ、PowerPoint と操作体系が違いすぎて挫折した)のだが、今日話を聞いてみて、試してみて、これはけっこう使えるんじゃないの? と思うようになる。これは一つの収穫。

しかし秋以降のリリースが予定されている OpenOffice.org 3.x に搭載されることになっている Presenter's Screen (PowerPoint では「発表者ツール」と呼ばれている機能)とネイティブ表のサポート、これはないと困るなー。

発表者ツールとはスライドの画面をプロジェクタに出している間、自分の手元ではスライドの次のページや経過時間、スライドのノート(カンニングペーパー)を出したりできる機能で、Office 2004 for Mac で初めてこの機能を使ってからは、これがないと発表したくないと思うくらいである。Office 2003 では発表者ツールがないと思っていたら、先日(マイクロソフトインターンしていたとき、他のインターンから)「Windows のにもあるけどすごく分かりにくいところにあるので普通気づかないと思う」と教えてもらった(探してみたら確かにあった。Office 2004 for Mac ではデフォルトで発表者ツールが起動する)。

ネイティブ表のサポートは、そもそもなんでこれがこれまで標準でなかったのかかなり謎(四角形をたとえば3x3の9個並べて擬似的に表を作るのとか苦行に近い)なのだが、Office 2007 チックな表を入れられることができるようになる模様。最近 Office 2003 と Office 2007 の違いは表がそっけないかカラフルかで見分けることにしている。Office 2007 の表はカラフルで見やすいので、個人的にはスライドは Office 2007 で作りたいのだが、インタフェースが変わりすぎているために、結局 Office 2003 とか Office 2004 for Mac で作っている。PowerPoint 2003 と 2007、互換性がよくないようで少し図やテキストがずれたりするんだよな……。

あと、Office 2007 は Excel のグラフをコピペすると、画像にして貼り込むのでなくグラフオブジェクトを埋め込むようになっていて、データごと保持してくれるのであとで編集することができるというメリットはあるものの、プレゼンテーション自体が(スライド実行だけでなく、編集操作まで)やたら重くなるというデメリットがあるので、結局 Office 2007 でも画像形式でエクスポートしてから貼り付けたりしていて虚しいことがある。Impress が軽く作れるなら Impress で作るようになっているかもしれず。

懇親会は bluedwarf さんの横でいろいろ話す。彼もなにやら仮名漢字変換の森に入ってきているらしいので、情報交換。自分は自然言語処理(確率的言語モデル)的な興味から取り組んでいるのだが、彼はデータ構造的なところから攻めているらしい。専門違う人も参入したりできるのが仮名漢字変換のいいところだなー。自分ひとりでやっていても淋しいので、しばらくこの分野盛り上がるといいんだけど。自分も来週月曜日に新入生向けにデモする必要があり、最近 chaime またいじっていて、バグを一つ直したらこれまでできてきた変換ができなくなり精度が悪化したようで、なんでこれまでうまく動いていたのか謎……。

帰りは市役所の駐車場が8時までだったので速めに抜けて出てきたのだが、行きと違って NAIST の近くまでものすごいスピードで到達し、これは30分と言わず20分なのでは? と思うくらいだったが、途中事故があったようで渋滞していて結局40分弱かかる。それでもかなり近い。次も大阪電通だったら車で行こうかな?