大学院この先生きのこる

今日の研究会では現在進めているプロジェクトの話をする。masayu-a さんの話と偶然かなり似たものになっているのだが、これは偶然。「やってみないと分からない」というところがあるのでなんとも言えないが、やったらできる部分もあるので全くなにもないということはないだろう……。

NAIST情報科学研究科では大学院教育改革支援プログラムというのに採択されて、その教育改革の一環として「テーマ提案・コンテスト型実習」というのを実施するそうで、全学で20-30件くらい、金額にして最大150万円の研究費を支給するので、学生が独自の研究計画を提案して公募による採択、なんてことをするらしい。

松本研は合宿が10月3日にあったのでみんな説明会には行けなかったようだが、話によると50人くらい聞きに来ていたらしい。あとでメールにそこでの質疑応答内容を公開してくれたので、かなり参考になる。特待生制度は最初どういう学生・プロジェクトを求めているのか不明(すぐに改善されたので、むしろそれを評価するべきだが)だったが、今回は募集は唐突だったが割とどんな感じか教えてくれるのでなかなかよい制度だなと感じる。(こんな予算でもないとできない教育改革だとは思うが)

どうせ倍率は1倍前後だろうと思っていたら、少なくとも松本研から3件、下の研究室でもみんな出すという話で、かなり人気なのだろうか?

今年5月に財務省が出した試算では科研費みたいな「競争的資金」を増やすと運営費交付金が増える大学は

  1. 東京大学
  2. 京都大学
  3. 東京工業大学
  4. 名古屋大学
  5. 東北大学
  6. 大阪大学
  7. 東京農工大学
  8. 北海道大学
  9. 奈良先端科学技術大学院大学
  10. 九州大学
  11. 一橋大学
  12. 神戸大学
  13. 長岡技術科学大学

の13校(金額増加の高い順)だけで、これ以外の国立大学は交付金が減額になる。旧帝国大学+α程度の大学しかこの先生きのこれない訳で、ここに入っていない大学は負のスパイラルに入ってしまったら10年20年スパンでは潰れるしかないのかという感じである。特に地方の教育大学なんかがやばいとか。

NAIST もかろうじてこの中に入っているけど、情報科学研究科はグローバル COE は外れた(バイオは通った)し、今後いつ圏外に転落するか分からないので、他の大学院大学はほぼ財政再建団体みたいなところに入りつつある現状見ると、ちゃんと大学が危機感持っているというのは重要だと思う。