PM

大学院入ってすぐは、民間の研究所行ったら自由に研究できないとか、新しい人が入ってこないので刺激がないかなとか思っていたのだが、日本とアメリカの研究所でインターンそれぞれ1ヶ月ずつしてみてかなり考えが変わった。

特に日本だと大学に残ると最初は研究で実績を残さないといけないのに、准教授くらいになると自分でコード書いたり研究したりする比重がどんどん下がっていって、教授レベルになると学内の仕事に忙殺されるとは聞くのだが、研究所だと(管理職コースに乗らないかぎり)ずっとコード書いたり研究したりしていられるキャリアパスがあるっていうのはうらやましい。

日本で言ういわゆる文系 SE 職(コード書かなくて「上流」にいる人)ってキモチワルイと前から思っていたのだが、どうもアメリカではちゃんと技術職と管理職が別々の道として(採用段階から)区別されていて、ずっと技術に残りたい人は残れて、それでマイスターみたいな段階に進んでいけるそうだ。コード書かない人が「上流」にいるのも微妙な感じだが、そういう人たちが管理職を引き受けてくれることで、技術一筋で行きたい人はそのまま続けられるようになっているそうで、確かに管理職になりたくないのに年功序列でところてん方式に押し出されてしまうのも善し悪しだとは思った。「管理職になりたかったら最初は技術を身につけろ」というのは裏を返すと「いくら技術を身につけても最後は嫌でも管理職にさせられてしまう」という意味でもあり、別に技術分からなくても先があるようになっていてもいいような気はする。

(こっちではいわゆる文系 SE の人のことを PM つまり Program Manager と呼ぶらしいが)文系 SE の人が自分で自分を「上流」と言うのは少し滑稽な気もするのだけど、逆に彼ら(彼女ら)は人(モノ・サービス・etc)の管理のプロなわけで、コード書けないことを馬鹿にするのは逆に失礼だとも思う。これも何人か素敵な PM のインターンに会って考えが変わったことの一つである。

いろいろとおもしろい。