Bonanza

コンピュータ将棋プログラムBonanza作者の保木さんが NAIST まで講演に来てくれたので聞きに行く。比較ゲノムの黒川先生とどんなつながりが、と不思議に思っていたが、東北大学時代の部活の先輩後輩らしい。なるほど。

万難を排して聞きに行ったはよいが、前半1時間くらいは普通の(経済学でよく出てくる)ゲーム理論の話とか Minimax の話とかで、なんともいえず。忙しくて準備どころではなかった、という感じだが……

最後の15分ほど、Bonanza と人間の棋譜を見せつつどんなことが起こっているか解説してくれたところがいちばん盛り上がった。最初から全部あれでもよかったのではないかな? もしくはこれと同じくらい専門的でもよかったのかなと。

終了後 atsu-kan さんから「自然言語処理と似ているんじゃないの」と言われたのだが、ほとんど問題は共通しているような感じ。100万局の棋譜からたとえばこの指し手で2回勝っている、と言われても、それはいい手なのか悪い手なのか分からない、とか、16回対局して14回勝って2回負けているからこれはいいかというと、実は2回負けているほうが問題だったりとか。

アルゴリズムからなにから論文になってしまっているし、みんな同じような枠組みで作っているので、革新的なアルゴリズムでも出ないかぎりコンピュータ将棋選手権に出るトップチームは誰が優勝してもおかしくない、というのが印象的だった。