ドラゴン桜と基礎演習

ふとドラゴン桜(15)を買って読んでいたら巻末インタビューで野矢先生が出てきていたのでびっくり。

  • この本はぶ厚い。そして難しい。
  • この本はぶ厚い。しかも難しい。

という文の違いについて考察していた。懐かしい。

東大の文科系に入学した1年生は、レポートの書き方やプレゼンテーション・ディスカッションの仕方を学ぶ「基礎演習」という必習の授業(半期1コマ)があるのだが、自分は入学した直後から「基礎演習」は野矢先生のものを受けようと思っていたので、(必習だったけど既に別の先生が当たっていた)1年目の「基礎演習」の授業は全く出ず、2年目に野矢先生のクラスの授業で再履修したのであった。

野矢先生の「基礎演習」は論理トレーニングという本を教科書にして毎回課題が出て、文章の論理構造を分析してこの説明は(論理的に)正しいとか正しくないとか判断するトレーニングをするものであった。普段作文の書き方も教えずに社会科見学に行ったら毎回感想文を書かせる小学校の授業や、読解の仕方も教えずに読書感想文を書かせるのに辟易していたので、読み方や書き方を教えて実際にやらせるスタイルの授業に感心したのであった。

そういえばこの授業の課題として「患者よ、がんと闘うな」批判というのを書いたこともあった。自分が書いた文章で簡単にアクセスできるものとして、いま一番古いのはこの文章かもしれない……。

ドラゴン桜の中に書いている野矢先生のインタビューは基本的に基礎演習での話と全く同じなのだが、野矢先生の「坐禅ゼミ」についても書かれていたりしておもしろい。写真が入っているのでインタビュー形式に見えるのだが、内容からすると文章で書いているような気がする ;-).