フランス弁

今日は松本研に突然フランスから来客があり、共同研究の方向も含めた研究紹介があるので興味のある人は来てくださいという声があったので行ってくる。就職活動など忙しい M1 を除いてほとんどの人は聞きにきていたみたいだけど。

研究の内容自体は語彙意味論に基づいて質問応答システムを作るという筋で、そこはかとなくスタンダードな話でけっこうおもしろかった。Prolog と言うとぴくっと反応するのは松本先生だが、LCS とか unification とか言うと反応するのは乾先生だ。

彼らの研究でおもしろかったのは2つあって、一つは PrepNet という前置詞のデータベースを多言語(ヨーロッパの言語だけでなくてタイ語とかアラビア語とかマレー語とかヒンディー語とか含めて)で作っているということで、もう一つは質問応答システムで回答が「ない」ときに代わりの回答を出してくる仕組みを研究している、というところ。

ここでいう質問応答システムとは、「NAIST には地下鉄でどうやって行きますか」という質問が入ってきたとき、NAIST まで地下鉄は通っていないためこれの答えはデータベースの中に見つからないので、「NAIST には地下鉄はありませんがバスを使えば行けますよ」というような応答を返すようなものだそうだ。一般的に「ない」ってことを検出するのはけっこう難しい(本当にないのか、ただ単にデータベースにないのか、もしくはデータベースには入っているけど取って来られないのか、いろいろ可能性がある)ので、とりあえず旅行会話のうちさらに距離と場所を聞くものだけに限定してこういった質問応答システムを作っているとのこと(こういうふうに話題を限定するのはよくある話だけど)。

話は新鮮でおもしろかったが二人ともけっこうフランス訛りの英語で、しかも時間が押しているとかで早口で喋っていたので、みんな聞き取りづらかったのではないかな。でもやはり違う人でも同じ訛り方をするのが実はちょっと興味深い点。自分も他の人が聞いたら日本語訛りしてそうだ。訛っていてもいっぺんあれくらいのスピードで英語を話してみたいものだけどねー。