ふと思い立って Let's note CF-S21 にインストールするのは OpenBSD に決定。FreeBSD にするか Debian にするか Gentoo にするか YOPER にするかなど迷ったのだが、結局この PC は NFS サーバにするだけなので、あまり手をかけないで使えてほしかったからだ。
OpenBSD のインストールは昔やったと思っていたのだが、どうやら記憶違いだったようで、ここまで違うか、と思うくらいに FreeBSD/NetBSD/OpenBSD のインストーラはそれぞれ違う。
FreeBSD のインストーラは(X じゃないけど)グラフィカルで色もついていてとても好きなのだが、NetBSD のインストーラは色が1色になって無愛想になったうえ、手順を間違えるとどこまで戻ればいいのか分からないなど、けっこうひどいものがある(FreeBSD のインストーラでも beginners モードを選ぶとほとんど同じだが)。
それと比べ、OpenBSD のインストーラはシンプルというかそもそもスクリプトの集合体なので、ほとんど自分の手でインストールするのと変わらない。knu さんが「Gentoo のインストールは OpenBSD のインストーラよりさらにプリミティブ」と書いていたのがようやく分かった。しかし最低限のガイドラインにはなるし、disklabel を書くところも「該当個所の man を読む」なんてのが随所にあるのでインストーラとしてはよくできていると思う。FreeBSD/NetBSD と違い FD1 枚でインストールできるのもよい(しかも実行できるコマンドも豊富)。
インストールが終わると設定にかかるのだが、これも FreeBSD/NetBSD と全然違ってびっくりする。「インストールしただけで即サーバとして使える」ようになっているそうで、sudo の port がないと思ったら最初からインストールされているし……。OpenBSD の ports は FreeBSD の ports の移植だが FreeBSD の ports とも NetBSD の pkgsrc とも微妙に違い、新鮮に感じられる(ディレクトリ構成が全然違う)。
使ってみると、OpenBSD の ports はどちらかというと運用面では Gentoo の portage に近い気がする。パッケージをいったん仮想ルートディレクトリにインストールしてパッケージングしてから本体にインストールする、というところも portage に似ている。FreeBSD の ports は package 作るだけでもいったんシステムにインストールしないといけないのが困る。
FreeBSD と NetBSD と OpenBSD の違いは Red Hat と Vine と Kondara くらいの違いかと思っていたら、Slackware と Debian と Gentoo くらいの違いはあるように考え直した。