入学の前からみんな顔見知り

火曜日なので、在宅勤務。

午前中はスタートアップ企業の方とウェブ会議。研究に関する話をしたのだが、Google がウェブ検索に BERT を導入した影響がとても大きいという話を聞いて、こんなところにしわ寄せが来ているのか、と驚く。大企業であれば少しの変化かもしれないが、ウェブ検索によるヒットと広告収入がメインのビジネスモデルだと、検索アルゴリズムの変更によって Google からの流入が減るのが死活問題だそうで、言われてみるとそれはそうだと思うのだが、突然こんなことが起きるのは厳しいものがある。自分が協力できることがあれば何でも協力したいのだが、なかなか難しい。

午後は B4 の進捗報告。年度内はこれで最後である。今年度は4月から入学する外部受験生も可能な範囲で進捗報告に参加してもらっていたが(3名中2名はリモート参加)、4月からは同級生になる人たちと合同のミーティングだし、やってみて割とよかったと思う。これを導入するに至った経緯だが、他分野から M1 でうちに来る人について、学年的には M1 なのだが自然言語処理の研究能力的にはほぼ B4(新入生なので当然であるが)の状態で、それで授業も取って研究するのが相当ハード(B4 は取らないといけない授業は基本的に0)であり、博士後期課程に進学するなら D1 のころまでには差が縮まるのだが、結局ほとんどの人は就職するので、差が縮まる前に就職活動で研究中断になってしまうため、ほぼ研究ができない(しかも、就職先として自然言語処理や機械学習関係の仕事をしないなら、うちの研究室で受け入れるインセンティブもない)ので困っていたのである。そこで、少なくとも研究についての差を縮めよう、と思って試してみたわけである。

入学前から学生を拘束するのはどうなの、という気もする(企業が入社前の学生に課題を出したり、内定式や内定者懇談会に出席を要求したり)し、そう思ってこれまでは極力入ってくる前の人には(事前に勉強しておいたほうがいいことがありますか、と聞かれても)何もしなくてよいと伝えてきたのだが、自分自身は内定先の企業の用事で研究室のイベントを抜けたりするのは特に問題なく許可しているし(さすがに3ヶ月フルタイムで出社しろ、みたいな要求だとそれはおかしいと言うだろうが)、大学での研究を進めている限りはそれ以外の活動については(それが入社前の事前課題だろうと、趣味だろうと)とやかく言うつもりもないし、しばらく入学前の人に対するフォローをどうするか、模索してみたい。

(ちなみに、来年度はちょっと事情があって今年度と同じようにはできないと思っているのだけど)