研究費あればいいってもんじゃない

朝4時に起きて授業資料の作成を終わらせ、合間の時間で科研費の申請書類を書く。夏休みくらいには書き始めようと思っていたのだが、今年はセミナーやチュートリアルに時間を取られたので、結局授業が始まるまで時間が取れなかった。

科研費とは、日本の研究組織のための公的な研究費なのだが、研究計画書に基づいて他の研究者によって採否が審査されるので、しっかり書かないといけないのである。「研究計画書を1本書くのは論文誌を1本書くのと同じくらいの負荷がある」とどこかで読んでから、それは確かに正しい、と納得がいって、自分で研究計画書を書くときの力の入れ具合や、書くのにかかる時間の見積もりを調整している。

自分がどういう研究がしたいか、内容もさることながら、研究スタイルとして「王道」の巨額の研究費を獲得して、多数のスタッフを雇って研究するような感じじゃないな、と思っていて、そういう正統派のスタイルに憧れはありつつも、自分に合ったやり方でやっていきたい。具体的には、科研費やその他の巨大な研究費に過度に依存するような研究室運営をするのではなく、身の丈に合った現実的なスケールで着実にやっていきたい、ということである(そもそもあまりお金には執着がない)。

お昼前に少しオフィスアワーで進捗報告を聞いたあと、南大沢に移動して授業。3限の時間に授業をするのは実は初めてなのだが、午前と午後の真ん中にでーんとあると慌ただしいな……。しかも南大沢に行く、というのに微妙に時間のロスがあり、4限にしておいた方がよかったか、と若干後悔している(時間割の都合上、ほとんど選択肢がないので仕方ないが)。

夕方は病院に少し寄ってから保育園の全体会(保育者と親の定例会議)。今回、そんなに重要な話はなかったのだが、どうも説明が要領を得ない感じで長時間化。昔と比べるとだいぶ簡素化されているのでいいのだけど。しかし前回の会議で審議して決定した事項を、何の相談もなくしれっと違う内容に変更され「これで行きます」と言われたときは、さすがにそれは手順として違うのでは、と一言物申してしまった。最初から自分たちでやりたい方法があるならそもそも全体で審議する必要はなく決めて報告するのでいいと思うし(あるいは何通りか原案を作って選ぶ形にしてほしいし)、オープンな形で会議に出されてしっかり議論して決めたことはちゃんと尊重してほしいのである。