コンピュータ将棋もいまやひと昔

午前中は今学期初めての授業。例年通り10-11月にデータ構造とアルゴリズムの演習(8コマ)をやる。この授業、今年の来年からは別の授業になるので、自分の担当は今年が最後である(演習8コマの代わりに講義15コマの担当になったので、負担的には増えているのだが)。

お昼は今学期初めての研究室の全体ミーティングで、論文紹介の担当を決めたり、勉強会の時間割決めたりする。博士前期課程の授業が隔年なので、年によって変則的な時間割になってしまうのだが、博士前期課程の授業を(半年15コマやる代わりに2ヶ月8コマにして)毎年にできないかなあ。

午後は SD フォーラムというシステムデザイン学部のイベント。研究室公開(ポスター)は学生たちに任せて、自分は特別招待講演の準備など。講演の前に講師の @issei_y さんと雑談する。プログラミング教育について意見交換したりするが、やはり感覚が若くて刺激になる。いや、自分も大学教員としては若い方なのだが、もう40歳なので、かなり保守的な方に入りつつあるのだなと。

トークは自分が前座としてニューラル機械翻訳について話した。デモを交えつつやったが、反応はいまいちだったような。現地参加の人のほとんどは日野キャンパスの人なので、どういうレベル感で話すといいのかもよく分からないのであった。まあ、場を温めるのが自分の役割で、分かりやすく話をされる @issei_y さんを引き立たせるという意味では十分仕事ができたと思う。

メインは @issei_y さんによる、コンピュータ将棋の開発の話を絡めた「人工知能」論。自分も割と AI に関しては楽観的な立場なのであるが、@issei_y さんはさらに楽観的を推し進めて「AI で楽しもう!」というスタンスなので、スカッとする。特にこれから世に出る人はそもそも社会に AI が存在するという前提で勉強したりするのだろうし、踊らされるな、自ら踊れ! というような感じで自分で動くと得られるものも多いのだろう。

Togetter まとめを作ったが、いま見たら3,000ビューを超えていた。昨年度の特別招待講演の参加者は800人だったそうなので、内容を目にした人は4倍くらいいるのではないかな。日野キャンパスに来てもらいたい、というのは分かるのだが、コンテンツ自体に価値があるのだから、ウェブ配信も含めてデザインしたほうがいいんじゃないかな、と思ったりした(コスト増につながるような提案は受け入れてもらえないことが多いのだけど)。