お仕事のローテーションを考える

午前中、情報理論の授業。授業中の演習課題が簡単すぎたせいか、早めに終わる。

今日は秘書さんの出勤日なので、いろいろ書類を準備する。「助教の先生が必要ですよねえ」とおっしゃるのだが、うちのコースでは助教を持てる研究室は教授のみ(かつ教授の全てに助教が紐付いているわけではない)なので、准教授のうちは増やしようがないのであった(汗)「グラムさんいなくなったら NAIST 中村研どうなるんでしょうねえ」なんて話をしたりするが、秘書さんからそういう話が出る研究室も珍しいと思う(笑)だがしかし、グラムさんほど八面六臂で活躍できる助教は滅多にいない……。

まあ、NAIST のことだから、きっとフレッシュな方々がまた新しい研究に挑戦されることだろう。なんとなれば、5年前にはグラムさんもいらっしゃらなかったわけで、研究する組織には新陳代謝があるのはいいことだと思う。教育する組織としては、新陳代謝するのがいいのかどうか微妙なところで、研究組織よりは流動性が低い方が効率がいいのでは、という気はする。(ただ、それでも研究と教育はそんなに切り離せるものではないし、ときどき入れ替わった方がいいのでは、と思うことはある)

午後は学生の進捗報告を聞くのだが、就職活動中の学生もいるのでサクッと終わる。授業の時間と重なっているせいで、M1 の学生が他の人たちの進捗報告を聞けないのが、地味に M1 にダメージを与えている気がする。というか、進捗報告を聞いている M1 と聞いていない M1 の間で、長期的にはだいぶ知識に差が出てくる。研究室の学生数が多いせいか、あるいは基礎勉強会が多いせいか(これは自分は関係ないが)、のいずれかで、授業に被せず進捗報告を行うことができないので、来年度はどうにかしたい。

その後、学内の委員会のお仕事。資料の準備も入れると、たっぷり3時間。毎週仕事に使える時間を考慮すると、この仕事の負荷はかなり厳しいのだが、いろいろ勘案した結果こういう割り当てになっているのだと思うので、粛々と進める。基本的に、首都大は教員が辞めない前提で仕事のローテーションなど割り振る(持ち回りでやったり、一通り経験させたりする)ので、これ途中で誰か想定外に抜けたら困るのでは?と思ったりする。いや、そこで空気を読んで抜けないのかもしれないし、全て一通りみんなやるから大丈夫、ということなのかもしれないが。

職員の方々はさらにローテーション激しく、1年で基本的に異動するし、年度の途中でもおかまいなしに人事が動くので、逆にいつでも引き継ぎ可能、誰でもできるようになっていると思われるのだが、もう少し専門性を高めた方が業務の効率化につながるのでは、という気はする(一応、教務ライン、会計ライン、庶務ライン、みたいに大きな枠の中でローテーションするのは、そういう意図もあるのだろうけど)。それはそれで局所最適解には落ちていて、割とこの中ではうまく回っているとは思うのだが、日本の大企業もこういうローテーションをしているのかと思うと、大きな組織は大変だなぁと思ったりする。日野にいるから余計思うのかもしれないが、首都大はそこまで大きくない(そもそも全ての学校が都内)ので、もっと違うやり方もありそうに思うのだけど。