学外の審査委員の立ち位置で

今日は一日都心に出かける予定なので、有給休暇を取ってみた。午前中は共同研究の打ち合わせのために東京駅へ。大手町から歩くと近いとサジェストされたので大手町から歩いてみたが、用事があるのは八重洲南口なので、素直に東京駅にしておいたほうがよかったかも……。

お昼はメール処理をしたりなんだり。外で作業するとき、電源の確保が問題である。新しい MacBook はバッテリーの持ちが悪いので、3時間くらいならいいが、6時間くらい外で使うと厳しいときがある。

夕方は都内某所に移動して、博士論文の審査に加わる。かれこれ5件の博士論文の審査委員に加わってきて、これで6人目であるが、これまでの5件は全部奈良先端大の学生で、自分自身が学生として審査してもらったのも奈良先端大なので、組織によって手続きが少しずつ違うのが興味深い。指導教員が審査委員に入れるところ、入れないところ、公聴会が審査の前にあるところ、後にあるところ、などなど。

首都大は、外部の審査委員を入れることは必須ではないが、だいたい慣習的にお願いしているようで、今博士後期課程に在籍する学生たちも来年以降はどなたかにお願いすることになるだろうし、来年度以降は自分が主査として博士号を取得する学生が出てくる予定なので、少なくとも首都大の手続きにはある程度詳しくならないといけないと思っていて、審査のスケジュールや書式などを少しずつ集めているところである。

あと、これまでの博士論文の審査は基本的に同じ研究室の人だったのである程度内容を(研究室内の進捗報告などで)知っていたが、今回は完全に別研究室の人だったので(過去の発表文献は、全部拝見していたが)、その意味でも博士論文を新鮮な目で見ることができ、よかった。書くのは大変で、自分は二度とやりたくないが、人生で一度は経験してよかったと思っている。自分の博士の研究の発端となった Patrick Pantel さんをアメリカから招聘して審査委員に加わってもらったり(その後も国際会議で会うたびに声をかけてもらっている)、公聴会などのプロセスを含めてとても貴重な経験ができた。

博士論文は博士の研究の集大成なので、ぜひ後世に残るものにしていってほしい。