Google でやりたいことは何ですか?

朝に起きて授業の資料作成。教科書があれば、だいたい1回の授業あたり3.5時間で作れるようになった。首都大に来て1年目は(ベースとなるスライドがあったにもかかわらず)1回の授業あたり6時間くらいかかっていたので、だいぶ上達したものである。小テストや試験の作成と採点を入れるともっと時間がかかっていたので、1年目は授業が本当に大変だった。分量を減らしてもらって非常に助かったし、自分が新任教員の人を迎える立場になったら、同じように配慮してあげたいと思う。

午前中は学内の研究費の申請書を提出する。2年前にも申請して落とされていて、去年は申請すらしなかったのだが、今年は学生数が多いので、少し自由に使える予算があるとよいかなと……。そもそも審査するのが誰か1年目は知らなかったし、評価項目も知らなかったのだが、今年は評価者が誰で評価項目が何かも知っているので、多少考慮できたように思う(しかし、優先順位の問題なので仕方ないのだが、時間不足は否めない)。単年度の予算とはいえ、通るといいな(ダメでも結果をすぐに教えてくれるのがありがたい)。

そういえば、昨年に申請していた科研費の審査結果が開示されていた。H27も不採択だったのだが、H25、H26、H27それぞれ以下の通り。

  • 研究課題の学術的重要性・妥当性 3.25 -> 2.67 -> 3.25
  • 研究計画・方法の妥当性 2.75 -> 2.67 -> 2.25
  • 研究課題の独創性及び革新性 2.50 -> 3.00 -> 3.00
  • 研究課題の波及効果及び普遍性 2.75 -> 2.67 -> 2.75
  • 研究遂行能力及び研究環境の適切性 2.25 -> 3.17 -> 3.50

研究計画・方法の妥当性を大きく下げてしまったのが明らかな敗因だが、それ以外の評価項目は過去最高の点数になっているので、今年は8月からちゃんと時間をとって研究計画および方法を検討しよう(さすがに研究室の人数的に、お金をちゃんと確保することも仕事のうちになってきた)。

昼から共同研究のミーティング。月1回2時間あるいは月1.5回1回あたり1時間くらいを想定していたのだが、1回あたり3時間のミーティングを毎週していて、4月はこれで3回目。さすがに他の仕事に支障をきたすので、回数と時間を減らしてもらった(かつ日程も変更してもらった)が、実際に手を動かしている人を同席させずにこんなにミーティングばかりして、どうするんだろう……。

午後はオートマトンと言語理論の授業で南大沢へ。毎回授業中の演習問題を解き、黒板の前に書いてもらうのだが、少しずつ慣れてきただろうか。研究室内でやったときと比べると、分からないという人も多いように感じるが、(ほぼ)必修の授業だと、興味なく受けている人もいるだろうから、おもしろいと感じないとしんどいだろうな〜。抽象的な話をおもしろいと思うかどうか、人によるので、申し訳ないが……。

授業のあと、学部1年生が教室に来て、これからどういうことをしたらいいか、という質問を受ける。先週彼から「Google に入りたいのですが、どうすればいいですか」とメールくれていたので、Google のことを考えるなら博士後期課程に進学するつもりで行動するといいけど、一般的にはプログラミング力(特定のプログラミング言語でどうこうという話ではなく、プログラムを書いて課題を解決する力)、数学力(線形代数微分積分離散数学)、英語力を身につけましょう、という話をする。それをやっておけば、どこに行きたくなっても損をするものではない、と思うのである。

結局 Google に入りたい、と思って行動するより、Google が自分のことをほしいと思って向こうからオファーが来るくらいになるよう行動する方がいいと思うのだけど、一朝一夕で実力や業績がつくわけではないので、先が見えなくてもコツコツ努力できるかどうか、が重要なのではなかろうか。ほとんどの人は強制されないとやらないし、周りに流されるので、自主的にやるとか、あるいは周囲に同じく切磋琢磨してくれる仲間を揃えるか(自分から飛び込むか)、人間というものの意志の弱さと向き合う必要があるだろう。

結局 Google で何をしたいのか聞きそびれてしまったが、自分のキャリア的にでも実現したい目標を持って、中期的に達成すること、短期的の取り組むこと、とブレイクダウンしていって、地道に取り組んでいけばいいんじゃないかな?