論文を書いた分だけ査読する

最近毎日夫婦で保育園の送りをしていて、こういう生活がずっと続くといいのに、と思う(しかし、3月いっぱいで終わる)。

午前中はメール処理。年度末なので報告書関係の依頼が相次ぎ、意外に時間を取られる。論文を自動生成してくれる手法(ソフトウェア)があればいいのに、という声をときどき聞くが、論文を書くのは楽しい作業で、むしろ、誰が読むのか分からない(だからといって手を抜けるわけではない)報告書こそ、(半)自動生成してほしいものである。

昼から学部3年後期に予定されている実験プロジェクトに関する打ち合わせ。MMDAgent を使って音声対話エージェントを作る、という課題を新しくスタートする予定なので、その準備である。自然言語処理的にもデモができるというのが重要で、システム開発が好きな学生がいたら、デモを作ってくれるといいかなと思っている(対話の研究をしたい、という学生もときどきいるので、2年に1人くらい対話研究をしている学生がいれば継続的に研究できそうかなと)。

午後は研究室で jQueryデバッグ。これが動かないと研究のデータが採取できないということである。学生によると、動くものと動かないものがあるということで、Apache のログの見方やデバッグの仕方を教える。結局、jQuery の問題ではなく Apache の設定の問題で、ちゃんと PHP が動く設定になっていなかった、というのが原因であった。問題の切り分け方を教えないといけないのだが、これって教科書で教えるようなことでもないし、とにかく自力でたくさん書いてもらうしかないような……。

そういえば、昨年から赴任された助教の方が大変やる気で、来年度から学生のデバッグ力を向上させるような実験カリキュラムにしてくださるとのこと。鍛えられた学生が研究室に来るのはさらに1年後なので、すぐに効果が出るわけではないが、大いに期待。自ら調べ、自ら考え、自ら行動するようになってほしいものである。

夕方に共著の論文原稿にコメントする。こちらの論文は企業の方と書いていて、かなり先回りして原稿を共有してくださっているのだが、なかなか腰を落ち着けてコメントする時間がなく、いつも申し訳なく思っている。内容としては有意義なものだと思っているので、うまくいくといいな。

夜は国際会議の論文の査読。1本につきだいたい3人が査読するため、投稿数の3倍くらいは査読をしないと査読制度が成り立たないので、忙しくとも国際会議の査読は引き受けているのである。今年は全然引き受けていない気がして余裕のつもりでいたのだが、気が付いたら3箇所の国際会議の論文の査読を引き受けていた。この国際会議の論文査読をするのは初めてなのだが、割り当てるのは最大5本までを目安、と案内されたのに7本当たっていて、ちょっとしんどい。残り2箇所の国際会議で当たった論文数はそれぞれ2本と3本だったのが救いである。今年は3-4本投稿する予定なので、12本読めば義理は果たしたかなと思う。