何を重視するかを重視する

京都から帰還。そんなに混雑していなかった。

冬のボーナスで洗濯機を新調した。日立製である。

今後乾燥機を使うことがあると思われるので、乾燥機能付きのものがほしかったのである。10万円以上したが、乾燥機能をケチると結局シワシワになることが多く、タオルの乾燥程度にしか使えないと聞いていたので、割と張り込んでみた。

こういう横に入れるドラム形式の洗濯機を、オーストリアにいたときやアメリカにいたときにそれぞれ使っていて、将来落ち着いたら買いたいと思っていたので、こうやって購入できて満足。仕上がりも、洗濯だけでやはり3万円の洗濯機とは違ってシワが少ないし、乾燥もこの「風アイロン」機種はふわっと仕上がるのでよかった(そもそも我が家には浴室乾燥もあるので、フルタイムの共働きにでもならないと、そんなに使わないかもしれないが)。

ボーナスといえば、首都大でもらった冬のボーナスは、NAISTで最後にもらった冬のボーナスより少なかった。首都大がケチというよりは、NAISTが業績次第でかなりボーナスに差をつけてくれる(数十万円違う)ので、相当上乗せしてくれていたからであるが、あれくらい傾斜をつけてくれるなら、少しは報われたという気になる。まあ、お金がほしいならそもそも大学教員にならないと思うので、ちょっとした嬉しいこと、程度ではあるが……。

首都大では「手から手へ」という首都大学東京労働組合の機関誌が定期的に配られる(バックナンバーはウェブでも読める)のだが、その2013年12月4日号(第2690号)に、首都大に導入された任期制について、以下のような意見が教員から出ているらしい。

「全員任期制とされる以前は、公募に対する応募者が100名を超えることは珍しくなかったが、任期制導入後、応募者が10分の1に減った」
「企業からの応募者が皆無になった」
「採用内定者から辞退の申出があった」
「有力候補者が、他大学に採用された」
「応募者のほとんどが、任期付の職にある人で、非任期の大学教員や研究者の応募が少ない」

お給料に関しては大学教員というだけでほとんどの人が諦めるのだろうが、継続的に研究しようと思うと任期の有無が給料以上に重要で、全員5年の任期あり(ただし助教は1回の再任が可能、准教授は3回の再任が可能、教授は再任回数に制限なし)、というのはかなり厳しい。助教の「任期5年、1回の再任可」というのは、昨今の研究大学では一般的な条件なので、そんなにひどい条件ではないが、准教授と教授でここまで任期制を徹底することはないのではないか?とは思う。

ただ、自分も任期つきであることを覚悟して首都大に来てみたら、想像以上に恵まれた環境でとても仕事がしやすいし、任期がついていることも気にならないし、大変満足しているので、もし任期がついていることが大学教員になる不安要因であれば、それはひとまず忘れていいよ、と伝えたい。任期より、暖かく迎えてくれる職員がいるか、一緒に学科をよくしようと思う教員がいるか、鍛え甲斐のある優秀な学生がいるか、物理的にアクセスのよい場所にあるか、等々、任期以外に理想的な職場の条件は多々あるし、任期がついているだけでそのポジションに応募することを却下してしまうのはもったいない。(逆に言うと、任期なしでも満足のいかない職場なら、結局転職したくなるだろうし)

人生のある場面では、リスクを取らないと大きなリターンも得られない、ということが往々にしてあるので、迷ったときは自分の直感を大事にしたいものである。