20歳のころを振り返って

台風一過、いい天気。自転車で武蔵境まで出かけてみたが、人も多かったし、別に田無でもよかったと思ったりする。武蔵境は近隣に亜細亜大、日本獣医生命科学大が徒歩圏内、ICU東京農工大、法政大、武蔵野大、東京外国語大が自転車圏内なので、けっこう若い人が多いのである。

田無は明治薬科大が清瀬に移転してからは武蔵野大しかないので、大学生といえばほとんど早稲田生しかいない印象(高田馬場まで急行1本で行ける始発駅で、かつ早稲田の寮もあるので早稲田生が多い。2008年に移転したらしいが、100mくらいしか場所が変わっていない)。それでも最近は20代の人を見かけるようになってきたかな。

学部生の授業を受け持ったりして、20歳前後の彼らにできることはなんだろうか?ということを考えるようになった。

結局自分の研究室に来てほしいというように思うことはないのだが、自分の授業(講義・演習)を取るなり研究室に所属するなりして縁があった人に対しては、将来ここで身に付けたこと・気付いたことが、ささやかながらその後の人生を楽しく過ごすためのきっかけになればいいな、と思う。

自分の授業を受ける2年生は半分通信系の研究室に進学するわけだし、3年次の後半で演習に来る仮配属の3年生はほとんど別の研究室に行くわけだし(仮配属と研究室の本配属は全くリンクしていない)、4年生は1/4〜半分就職するわけで、自分の研究分野に人を集中させることが研究分野に貢献する唯一の方法ではないし、各地に巣立っていくみんながしっかり情報系、引いては言語処理(人工知能)の知識を身に付けて、それぞれの場所で広めてくれればいいかな、と思うのである。

授業を受けた結果、これは一生の仕事にしたくないから就職しよう、と思うのも可能性として十分あるし、それはそれで立派な選択だと思う。人間向き不向きはあるし、時間は有限なので、往々にしてなにをやるかよりなにをやらないかを決断することが大事で、これはやらない、という決断ができる力(勇気)も必要だろう。

自分自身、そうやって断腸の思いで辞めてきたものがいくつもあるのだが、オープンソースの開発については、自分自身の学部生時代に育ててもらった恩義を感じるので、せっかく情報系の組織にいるのだし、なにがしかの形で恩返しができたらいいな。